
自治寮と、「日常記憶地図」
2010年代 前田さんの「日常記憶地図」
前田さんについて
熊野寮在籍期間は2014年3月末から2020年。現在は京都で製造業の経理業務を行う。学生時代は寮で行われるイベントに積極的に参加していた。
聞き手:早川真優子
食事
基本平日は食堂で食べちゃうんですよね。だから自炊はあまりせず、土日も外食が多かったです。
「からこ」(a)というラーメン屋によく行っていました。実は、ラーメンよりも唐揚げが美味しくて、唐揚げ目当てで通っていた感じです(笑)。昔は5人で一緒に行くと唐揚げがサービスで付いてきたから、飯食ってない5人を頑張って集めて行ってましたね。
「チャンダー」(b)にもよく行っていました。寮生大会っていうのが、年2回、大体明け方までやっていたんですけど、朝9時頃に大会が終わった後、同ブロックの寮生とこの店に行ったら、案の定他にも2グループくらいいたことを覚えています。
あと、メキシコ料理店の「エル・ラティーノ」(c)は、長い間店に通ってマスターに顔を覚えられていたんですよ。マスターにはすごいお世話になったし、熊野神社(d)に初詣行った時に遭遇して声をかけてもらえたのが嬉しかったです。
3回生の頃は、談話室で夜な夜なボードゲームをすることが多かったけど、朝に三条の「みよし」とか「ずんどうや」まで食べに行って、夜が白むのを見ながら寮に帰るのが好きでした。
「一神堂」(e)にも行っていました。2時くらいまで開いてるから夜更かし中に食べに行っていました。この店が入っていたのが、ラーメン屋が次々に入るバラックみたいな建物だったんですけど、どの店も人気が出ると他の場所で店を構えるんです。多分この建物が安く借りられるから、店を出しやすいんじゃないかな。
あとは、「早起亭」(f)っていううどん屋には早朝に行ってましたね。元々は製麺所で寮の麺もここから仕入れていたみたいで。次第に寮のイベントにも来てくれるようになったのを覚えています。
談話室
大概、寮の談話室(g)にいました。5年くらいはこの部屋で寝泊まりしてましたし、自分の部屋は風呂入る時に着替えを取りに行く程度。最初の1~2年は魅力的な先輩がいて、その人のゼミ発表後に酒を飲むとか麻雀を打つ会がここで開かれていました。あとは談話室を賑やかにしたくてボードゲームとか置いてみたり、寮生が横で麻雀してる中で勉強したり。僕の大学生活の7~8割は談話室の中にあるイメージです。
寮付近のコンビニに行くまでの道
寮付近のコンビニ(h)に行くまでの道。ホットスポットです。この道を歩いていると吉田山が見えるんですけど、朝は山側から日が昇るので、景色が綺麗だったのを覚えています。
熊野寮
吉田キャンパス(i)に十数回くらいタテカンを立てたことがあります。ちょうどタテカンの規制が厳しくなって、白昼堂々立てに行くのが規制され始めた頃、車がいない夜中にタテカンを台車にくくりつけて、東大路通を北上して皆でガーーっと運んだのを覚えています。
あとは、寮の新入生歓迎イベントは結構大事にしていました。熊野寮生の多くは大学合格後すぐ入寮するんですけど、自分もそうやって入った時に、色々歓迎イベントがあることにびっくりしたし本当に楽しかったので、僕も新入生を手厚く歓迎したいっていう想いを持っていましたね。
新歓では、花見をしに円山公園に行ったり、皆でお酒とかを抱えて吉田山に何回か登りに行ったこともあります。あとは買い出しで、山科や四条寺町の業務スーパーによく行っていました。
一番イベント感なく新入生を歓迎できるので、飯に連れて行くのは楽しかったです。それで「十両」(j)ってご飯屋さんによく行っていました。値段が安くて、1000円ぐらいですごい量の刺身を出してくれるんです。
寮にいる間に、地域の人との関わりは結構増えました。「くまのまつり」っていう地域に開かれるイベントや近所の幼稚園のイベントに参加して、地域の人と交流していました。熊野寮裏の保育園での交流イベントでピアノを弾いたことがあったんですけど、その時に会ったお母さんに神社で「あ!ピアノの方ですよね」って声をかけていただいた時は嬉しかったですね。
熊野寮って、どんどん人が入れ替わっていくから、よく言えば色んな考えを持つ人が来て面白いんですけど、地域とのつながりが希薄になりがちなんですよね。だから、6年住んで、そういうつながりが芽生えてきたのが嬉しかったです。
もちろん交流するのが楽しかったのもあるし、真面目な話、寮が潰されるみたいな危機感がずっとあって、先の時代ともまた違う圧力がかかっている時代だったので、地域の方からの苦情が無いよう、近所の住民の方とか町内会長さんとちゃんと関係性を築いていこうという流れも背景としてありました。
あとは、綱を近隣小学校から借りて、四条大橋にいる人を呼んで一緒に綱引きをしたり、京都駅のクリスマスツリーの所に座ってる人たちにジャンケンをしてもらう「京都駅大階段グリコ」を毎年12月にやっていました。
愛着のある場所
本当に一番愛着があるのは、ずっと過ごしていたA3談話室です。あとは寮周辺の道かな。歩いている時に見える風景が好きなんですよね。特に朝のこの道が好きです。寮に入りたての頃に、夜更かしして朝この道を案内されて「こんな生活がずっと続くのか」ってワクワクしたんです。
