【竹山研究室】スタジオ:オブジェ・アイコン・モニュメント

【プロジェクト】竹山研究室2020

「オブジェ・アイコン・モニュメント」  作品

01. TIME IN KITAYAMA

学部4回生 太井 康喜

時間のモニュメント

オブジェ・アイコン・モニュメントはその表皮によってのみ判断されており、視覚に大きく依存している建築の内部からOIM性を考えることはできないか

時間のズレによって生じる変化を光、音、風、匂いなどの変化に変換しそれらを内部空間に充満させるそこを歩くことで、空間の変化を体験し時間の流れを知覚することができる装置を考えた。

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02. 自己礼賛

学部4回生 斎藤 風結

建築における自己モニュメント

モニュメントが表象する「時」や「出来事」は具体的であり、その価値観を 定める文化や政治が変化すれば、必然的にモニュメントは失われてしまいます。それならば、「失われないモニュメント」は存在しないのか?これが、今回 私が定めた疑問です。

自己モニュメントの本質は自ら(能動的に)生命を持ち始める点に あるのではなく、「構築」なる無機的行為と「生命の付与」なる有機的行為 という、一見矛盾する行為が同じものに対して行われ、その有様が顕在化し ているという点にあると考えるのです。

建築における自己モニュメントとは、

一体どんな様相を成しているのでしょうか?

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03. 未来構想

学部4回生 瀬端 優人

未来モニュメント

モニュメントは流れている時間を区切り、ある特定の歴史や出来事などを可視化する装置である。未来の時間を区切り未来の出来事を可視化するモニュメントを「未来モニュメント」とする。

このモニュメントはその先に辿る未来によって性質を変える。未来モニュメントが示す未来が実現した場合、モニュメントから現実物に「昇華」する;大きな発展がもたらされたとき、その軌跡を示すモニュメントへと「飛躍」する;未来が実現しない場合、半永久的に未来モニュメントとして「凍結」するだろう。

いずれかが示した未来そのものが想像できなくなってしまう場合、未来モニュメントとしての力を失い「瓦解」するだろう。

時間とともに変容する、未来モニュメントの可能性を探った。

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04. Among the Air

修士2回生 濱田 叶帆

“ICON” is just like a MAGNET.

建築は長いこと人間を魅了してきました。

人々やさまざまな行為を強力に惹きつけ、

常に新たな文脈を創り出してきました。

それはつまり、“アイコンである”ということです。

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05. あちら側とこちら側と向こう側

修士1回生 谷重 飛洋子

鏡の結界

聖域にとって、

自らの世界が全てである。

俗域にとって、

聖域は認識できず、無いものとなる。

 しかし鏡の結界が歪んだり欠損したとき、

鏡はそれ自体の存在感を放ち、

向こう側の世界を垣間見させ、

結界を越えさせる。

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06. Melting Kyoto Tower

修士1回生 宮原 陸

アイコンと資産的価値

“アイコン”とは“成る”ものだ。アイコンは時間をかけて形成されるものなのだ。これをアイコン的熟成と呼ぶことにする。このアイコン的熟成の過程で建築には資産的価値が宿ってゆく。しかし単に時間の経過がアイコン的熟成を進めるわけではない。

誰の目にも留まらないような潜在的あるいは普遍的なものはアイコンにならない。そのものがアイコンに成るかどうかには、人にどのくらい注意深く見られ、記憶されたかが大切なのだ。

アイコンとは、知覚・認知されることによって

その場所の一面として成熟し、歴史を必ずしも反映しない。アイコンは場所の過去を象徴するのではなく、

その未来の特性を方向づける指針となるものである。

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07. 岩倉の道しるべ

修士2回生 石井 一貴

コミュニケーション・モデル

人はモノを感覚→知覚→認知という順に捉えていく。
認知までストレートにいかないモノを「オブジェ」と定義する。

また、認知までストレートにいくモノの中で、コンテクストにおいてそれを認知をする場合を「アイコン」、コードにおいてそれを認知する場合を「モニュメント」として定義する。

これらは、人それぞれの経験や文化的背景などによってグラデーション的に変動するものであると考える。

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08. (Ir-)RATIONAL -Sculptural Experiments-

修士1回生 松原 元実

「ものそのもの」

オブジェ・アイコン・モニュメントは

物体に相対する人間の命名行為の産物である。

彼らは自らのイメージを物体に投影させようと試みる。

O・I・Mはオブジェクトであることで同根である。

オブジェクトは寡言かつ雄弁である。オブジェクトは無辜だ。文化的・社会的・時代的な文脈の複雑さにより、

投影されるイメージは常に揺れ動き不確定性に満ちている。したがって「それは何であるか」という命名という試みはもはや全く意味のなさないものではないだろうかと疑う。

あなたは果たして「それ」を「それ」として見れているのだろうか。その「仮面」の裏側を暴いてみせよう。

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09. Outside / Inside / Missing

修士2回生 河合 容子

決定要因

モニュメントとオブジェはいずれも自立的であり、

意味性の有無という観点から

同一線上に整理できるが、

アイコンはそれらとはパラレルな立ち位置であり、

アイコンであるモニュメント・

アイコンでもあるオブジェがありえる。

モニュメントとアイコンはその形状だけで

決定されるのではなく、空間や風景、記憶によって

人々に認知される。

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