STUDIO2014
「史書から乖離した物語」三原一哲|岸研究室
門内スタジオ「都市と建築」
21世紀を迎えて、大量生産、大量消費を基調としたデザインが行き詰まり、環境や社会の制約条件などを考慮して、幅広い要求を質的に満足するデザインへの転換が求められている。そこでは、デザインを「人間と環境との関係に変化をもたらす」営みとして理解し、個々の人工物のデザインにとどまらず、人工物相互の関係や人工物と環境・人間との関係に配慮することにより、豊かな環境・社会システムをデザインすることが求められている。都市の中の建築は、他の人工物や人間・環境とのネットワークを形成する結節点として存在する。このスタジオでは、「都市と建築」のダイナミックな関係に焦点を結び、京都という都市をフィールドとして、ミクロな建築レベルの環境のデザインを通して、マクロな都市レベルの環境をデザインする可能性を探求する。具体的には、歴史都市・京都の都市空間に「魅力的な場所と風景を創発する新しいタイプの建築(の集合)」を提案する。