traverse21

 特集:「巣」

interview:

満田衛資
蔭山陽太
鈴木まもる×大崎純

project:

​学生座談会
小椋・伊庭研究室
小林・落合研究室
​平田研究室
三浦研究室

essay:

井関武彦, 布野修司,竹山聖, 古阪秀三, 牧紀男, 
柳沢究, 小見山陽介, 石井一貴, 菱田吾朗,
岩見歩昂, 北垣直輝

 「巣」とは、生物が広大な外界の凹凸をとらえ、荒天や外敵から身を守る、あるいは居場所を保つために作り出す構造物のことを指します。アリの巣、クモの巣、ビーバーの巣、コウノトリの巣、ツバメの巣。そして、私たち人類が構築する巣には「建築」という名が与えられています。それぞれの 生物が日々の生活を営む拠点として、生態や環境に適した巣を拵えています。一方で、目に見えない「巣」も存在します。古巣、巣窟、愛の巣のような、人々の意識の内にある 居場所を巣と呼べるなら、家族やコミュニティ、都市そのものもまた巣になりえると言えるでしょう。2020 年春、新型コロナウイルス感染症が世界各地で猛威を振るい、私たちは住宅という「巣」に籠ることを余儀なくされました。この未曾有の事態は種々様々な「巣」のあり方―私たちそれぞれの居場所、人と人、人と都市とのつながりのあり方―について根本から問い直す大きな契機となっています。人類にとって忘れ得ぬ転換期となるであろう今この瞬間にしか生まれない思考や言葉を、記録に残し発信したいというのが私たちの思いです。京都大学建築系教室の各分野を横断 /traverse した企画やエッセイを通じて、生命がつくりあげてきた多様な「巣」のあり方、そして今、人々の中でふつふつと湧き上がるこれからの「巣」のあり方を探ります。


INTERVIEW

構造家/満田衛資|住宅という巣構

まちの中の巣|THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太まちの中の巣|

鳥から学ぶ巣の形|【対談】 鈴木まもる×大崎純


PROJECT

学生座談会 | 京都に巣づく-「そこに住まうこと」を考える-
小椋・伊庭研究室 |『巣』の環境の築き方の時代から、その在り方の時代へ
小林・落合研究室|地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
平田研究室 |プラスチック爆弾は「生きられた公共建築」の夢を見るか?/Talk about 桂新広場プロジェクト
三浦研究室 |人の行動や心理から建築・地域にアプローチする


ESSAY

井関武彦|記憶を呼び覚ます空間 A space of awakening
古阪秀三|建設業の歴史と巣
布野修司|ヒューマン・ウェブの未来:COVID-19とステイ・ホーム
竹山聖|壁について
牧紀男|住宅再建と復興事業-東日本大震災の生活復興感-
柳沢究|住経験論ノート(3)― 異文化の住経験に触れること:デルフト工科大学における試行
小見山陽介|micro architecture
石井一貴|オオニワシドリのあずまやに見る「仮面」性
菱田吾朗|リアルとバーチャルを繋ぐ「MASK」
岩見歩昂|4年弱の備忘録
北垣直輝|モノの風景を読む


STUDIO

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